あなたはANAマイルを貯めていますか?
もしANAマイルがたくさん貯まったら、何に使いたいですか?
特典航空券を手に入れてビジネスクラスやファーストクラス旅行に行く人もいるでしょう。
Tポイントやnanacoポイントに交換して日常生活の中で活用する人もいるでしょう。
ホテルの宿泊クーポンを手に入れて、ちょっとした贅沢を楽しむ人もいるかもしれません。
よく「ANAマイルの価値はいくら?」なんてことを聞かれますが、1マイルの価値は使い方次第で大きく変わります。
本記事では、主なANAマイルの活用方法と、おすすめの使い方を解説します。
ANAマイルの価値に準じて、★1〜★5の評価を付けました。
効果的なANAマイルの5つの活用方法
ANAマイルを活用する方法は色々あるのですが、本記事で紹介する主なマイルの活用方法は以下の5つになります。
- ANA SKYコインに交換する
- ANAマイルを提携のポイントに交換する
- ANAマイルで特典航空券を手に入れる
- ANAマイルで国際線のシートをアップグレードする
- ANAマイルをホテルの宿泊クーポンに交換する
順に見ていきましょう。
【1】ANA SKYコインに交換する(オススメ度★★★)
1マイルを1SKYコインに交換できます。
SKYコインは航空券の購入費用に充てることができます。
10SKYコイン=10円分から利用できますので、ANAマイルをSKYコインに交換した場合は、1マイルの価値も1円になります。しかし、交換の仕方によってはもっと1マイルの価値が高くなる場合もあります。詳しくは後述します。
SKYコインは、ANAグループで販売している各種パッケージツアーの支払い代金として使うこともできます。
ANAマイルを貯める目的が「航空券を手に入れる」ことでしたら、ANAマイルをSKYコインに交換してからの航空券購入もひとつの選択肢になります。
ANAマイルの有効期限が切れそうな場合
ANAマイルの有効期限は獲得した時点から起算して3年です。
もしANAマイルの有効期限が切れそうな場合は、SKYコインに交換することで延命することができます。
もちろんSKYコインにも有効期限はあります。
一般的なケースではANAマイルからSKYコインに交換した月から、12ヶ月目の月末までになります。*1(例:4月1日に発行→翌年4月30日まで有効)
ただ、ANAマイルの有効期限切れの対応としては、SKYコインに交換するよりも「メトロポイント」に交換することをおすすめします。
メトロポイントに交換するためには、ANAのクレジットカードである「ANA To Me CARD PASMO JCB(通称ソラチカカード)」が必要ですが、1マイルを1メトロポイントに交換することが出来ます。
メトロポイントの有効期限は最長2年です。
4月1日〜3月31日までを1つのタームとして、メトロポイントを手に入れたタームから翌々年の3月末までが有効期限になります。
メトロポイントを手に入れた月から2年後とかじゃないので、ちょっと分かりづらいですね。
そしてメトロポイントはANAマイルに交換することが出来ます。
つまりメトロポイントに交換したANAマイルは、その後ANAマイルに戻すことが出来るわけです。
こうすることで、ANAマイル(3年)→メトロポイント(2年)→ANAマイル(3年)...と有効期限を伸ばしていくことが可能です。
ただし注意点もあります。ANAマイルとメトロポイントの交換を繰り返すと徐々にマイル数が減っていきます。
ANAマイルをメトロポイントに交換する際は、1マイル=1メトロポイントの交換になります。
逆にメトロポイントをANAマイルに交換する場合は交換率90%になり、1メトロポイントは0.9マイルになります。
ANAマイル → メトロポイント:1マイル=1メトロポイント
メトロポイント → ANAマイル:1メトロポイント=0.9マイル
手元に有効期限の切れそうなANAマイルが10,000あるとしましょう。
これをメトロポイントに交換することで10,000メトロポイントを手に入れることができ、有効期限が最大2年間となります。
2年以内にマイルとして使う用途ができて、10,000メトロポイントをANAマイルに交換を行うと9,000マイルが手に入ります。
1,000マイル減ってしまいます。
有効期限を2年延長するための、手数料みたいなものですね。
希望する特典航空券が手に入らない場合
特典航空券を手に入れたくてマイルを貯めたのに、希望の特典航空券が手に入らないことがあります。
ANAマイルによる特典航空券の取りづらさは有名なので、希望の特典航空券が手に入らないことの方が多いです。むしろ希望通りの特典航空券が取れることが稀です。
特典航空券は対象のフライトが空席なら取れるわけではなく、枠数が決まっています。
1便につき数席しか用意されていないので、人気路線になると予約開始後すぐに特典航空券枠が完売になります。
特に日本人に人気の観光地「ハワイ」は厳しいですね。特典航空券の予約開始から1~2秒で完売してしまう勢いです。
そういう時は、思い切って特典航空券を諦めて、SKYコインで通常の航空券を購入するという手もあります。
特典航空券ではなくSKYコインで航空券を購入することのメリットは、マイルを貯めることができることです。
また、国内線の場合は行き先や時期によってはマイルで特典航空券を取るよりも、SKYコインで航空券を購入する方が優位なケースもあります。
特典航空券の取りづらさは国内線も変わりませんので、国内旅行目的でしたら、いっそのこと最初からSKYコインに交換してから使うことを想定してもいいかもしれません。
SKYコインに交換する時の交換比率を高める
1マイル=1SKYコインと説明しましたが、この交換比率を高めることもできます。
SKYコインへの交換比率が高まるのは、主に以下2点です。
- ANA会員のステータスをあげる
- 一度に交換するマイル数を増やす
ANAの会員ステータスをあげる手っ取り早い方法はANAクレジットカードの利用です。
ANAのゴールドカード以上を保有していると、有利な条件でSKYコインに交換することが出来ます。
ただし、1度に交換するマイル数を10,000マイル以上にしましょう。
1度に交換するマイル数が多くなれば、より多く恩恵を受けられます。
例えば、ANAのゴールドカードを保有しているとして、1度に交換するマイル数が
- 10,000マイル:1マイル = 1.2SKYコイン
- 20,000マイル:1マイル = 1.3SKYコイン
- 30,000マイル:1マイル = 1.4SKYコイン
- 40,000マイル:1マイル = 1.5SKYコイン
と、徐々に交換倍率が高まっていきます。
【2】ANAマイルを提携のポイントに交換する(オススメ度★)
ANAの提携先は数多く存在していて、代表的な提携先ポイントプログラムは以下のとおりです。
- Suica(ANA VISA Suicaカード会員限定) :10,000マイル=10,000円相当
- Tポイント :10,000マイル=10,000ポイント
- 楽天Edy :10,000マイル=10,000円相当
- 楽天スーパーポイント :10,000マイル=10,000ポイント
交換単位としては10,000マイルからとなり、1マイル=1円になります。
普段Tポイントを貯めている、この先、飛行機に乗る予定もあまりないかな、という人向けです。
ただ、TポイントからANAマイルへの交換率は50%です。
つまり、ANAマイルからTポイントへは、1マイル=1ポイントにも関わらず、この1TポイントをANAマイルに再交換すると0.5マイルになってしまうのです。
マイルの価値半減ですね。
【3】ANAマイルで特典航空券を手に入れる(オススメ度★★★★★)
陸マイラーがANAマイルを貯める主な目的は、この「特典航空券」の入手です。
あなたも特典航空券狙いではないでしょうか?
ANAマイルを使うことで、国内線及び国際線の特典航空券を手に入れることが出来ます。
多くの陸マイラーは、ビジネスクラスやファーストクラスの特典航空券を手に入れることを、ANAマイルを貯める目的にしています。
特典航空券の場合も、1マイルの価値が何円になるのかは、条件によって変わります。
- 国内線?国際線?
- エコノミークラス?ビジネスクラス?ファースト?
- 閑散期に利用?それとも繁忙期?
目安としては1マイルあたり1.5円~10円となります。
航空券自体の価格が、季節要因などで価格の変動が激しいので、1マイルあたりの価値もばらつきが出ますが、国際線×ビジネスクラスの組み合わせが最も主流です。
ファーストクラスもいいのですが、必要なマイル数がかなり大きくなります。
例えばニューヨークに行こうと思って、特典航空券を発券すると以下のようになります。
クラスのところが「特典ビジネス」になっていますよね?
この航空券を取得した経緯が特典航空券なので「特典ビジネス」という記載になりますが、受けられるサービスは通常のビジネスクラスと同じです。
特典航空券自体はANAマイルさえあれば無料で発行できるのですが、燃油サーチャージや施設利用料、通行税などは実費で必要になりますので、この例では30,240円はマイルとは別に必要になります。
必要なANAマイル数は85,000マイルです。
ちなみに、これと同じ航空券を現金で購入すると以下のようになります。
100万を超えてくる金額です。
100万円超の航空券を85,000マイルで手に入れるということになります。
詳しくは以下の記事にて国内線や国際線、エコノミークラスやビジネスクラスなど、様々な組み合わせでシミュレーションしていますので、ご参照ください。
国内線利用でANA1マイルの価値は何円になるのかを詳細にシミュレーション
ただし、先ほどSKYコインの章でも説明しましたが、特典航空券は必ず思い通りのものが手に入るわけではありません。
どうしても、この時期にここに行きたい、と思っているのに、特典航空券に空きがなさそうなら、SKYコインを活用する方法も検討してみましょう。
もしくは、次章で説明しますが、エコノミークラスで通常通り予約を行い、ANAマイルを使ってビジネスクラスにアップグレードするという方法もあります。
諸経費分だけはマイルで精算が出来ませんので、実費として支払う必要があります。
【4】ANAマイルで国際線のシートをアップグレードする(オススメ度★★)
現金でビジネスクラスを購入するのは大きな出費です。
しかし、エコノミークラスで購入した航空券を、ANAマイルを使ってビジネスクラスにアップグレードすることができます。
出費は伴いますが、ANAマイルの使い道としてはこちらもおすすめで、特典航空券を手に入れるよりも、アップグレードに使用した方が、ANAマイルの価値が高くなることもあります。
アップグレードに必要となるマイルは12,000マイルからとなり、行き先、つまりフライトの距離などにより変わります。
まず「区間基本マイレージ」というのを確認します。
たとえば、東京⇔ロサンゼルスの区間基本マイレージは、エコノミーであれば2,729です。これも予約クラスの区分によっては異なる場合もありますが、仮にここでは2,729とします。
区間基本マイレージが2,729の場合、エコノミーからビジネスクラスへのアップグレードに必要なマイルは18,000マイルです。
航空券を購入する時、「エコノミークラス」と言っても色々な区分があるのを知っていますか?
旅行代理店で販売しているような格安エコノミークラスから、正規で販売している高めのエコノミークラスまで数段回あり、その区分によって予約変更時に発生する手数料が異なったり、ANAマイルを使ったアップグレードが出来ないことがありますので、注意してくださいね
また、特典航空券でエコノミークラスを手に入れたものを、ビジネスクラスにアップグレードすることも出来ません。
格安エコノミーでは「W」とか「Q」「S」などがありますが、これらの予約クラスからはアップグレード出来ません。
予約クラスはANAのサイトからの申込みであれば予約時にも表示されますし、予約後でも予約内容確認画面で以下のように確認できます。この例の場合は予約クラス「E」ですのでアップグレード可能です。
注意点としては、ANAマイルを使ってアップグレードできる枠と特典航空券枠は、最初は同じに設定されています。
つまり、ビジネスクラスの特典航空券枠が埋まっている状態では、エコノミークラスからビジネスクラスへのマイルを使ったアップグレードは出来ません。
手続きをするとまず「空席待ち」の状態になります。
その後、特典航空券で手配した人がキャンセルをすることで空きが出ればアップグレードできることがあります。
また、その便のビジネスクラスの空きが多いようであれば、出発日が近づくにつれて少しずつ開放されていくようです。
ビジネスクラスを空席のまま飛ばすぐらいであれば、マイルを使ってアップグレードしてもらった方が良いという判断でしょう。
無事ビジネスクラスへのアップグレードが完了すると、以下のようなメールが届きます。
【5】ANAマイルをホテルの宿泊クーポンに交換する(オススメ度★)
提携先のホテルへの宿泊クーポンに交換することが出来ます。
ホテル自体のグレードや部屋のグレードに応じて必要なANAマイルは変わり、概ね25,000~100,000マイルです。
例えば、30,000マイルで宿泊できるホテルは以下の通りとなります。
ホテル名 | 部屋カテゴリー | 食事 |
---|---|---|
シャングリラ・ラ ホテル 大連 | デラックスルーム | なし |
ホテル シェン タングリン シンガポール | スーペリアルーム | なし |
ホテル シェン オーチャードゲートウェイ シンガポール | スーペリアルーム | なし |
シャングリラ・ラ ホテル クアラルンプール | ホライゾンクラブ エグゼクティブルーム | 朝食付き |
ホテル名が長いものが多いですね...
ホテルの宿泊費用も水物なので、マイルの価値算出が難しいのですが、たとえば、「シャングリ・ラ ホテル クアラルンプール」ホテルのエグゼクティブルームを旅行サイトで検索してみます。
この中で最も価格の高いところで23,953円です。
1マイル=0.79円の価値なので、ここまで見てきた中で最も1マイル当たりの価値が低くなります。
ホテルを変えることで、もう少しマイルの価値が上がる場合もありますが、概ねホテル宿泊クーポン利用時のマイル価値はこのあたりとなります。
まとめ:貯めたANAマイルの効果的な活用方法
ここまで見てきたように、ANAマイルの最も有効的な活用方法は特典航空券への交換です。
特に、海外などへ旅行する場合は国内と比べてフライト時間が長いので、狭いエコノミーシートよりも、広いビジネスシートでくつろいで行きたいという想いが溢れてきます。
最近のビジネスクラスはフルフラットシートになるものも多く、長いフライト時間をリラックスして過ごすことができ、旅の想い出がひとつ増えます。
ビジネスクラスの特典航空券を使用すると、空港のラウンジもビジネスクラスのラウンジが使えます。
カードラウンジとは違い、ビジネスクラスのラウンジは別格です。
入れる人数も限られているため、カードラウンジのように混雑はしていませんし、ラウンジ内の設備や食事なども別物です。
預け入れ荷物にもPriorityタグが付けられます。
現地に着いた時にターンテーブル上に最優先で自分の荷物が出てきますので、ひたすら他人のカバンを眺めながら無駄な時間を過ごす必要がなくなります。
もちろん帰国時も同様です。
その他にも、旅の始まりから終わりまで、ビジネスクラスを利用するとエコノミークラスでは得られない素敵な体験が出来ます。
2018年1月にエクスペディアが発表した調査結果は、以下のようなものでした。
- ビジネスクラス利用者の約6割が年収500万以下
- 75%の人がプライベート旅行でビジネスクラスを利用
- ビジネスクラス利用の目的は「フルフラットシート」
- 初めてビジネスクラスを利用した年齢は20代以下が半数以上
この調査結果から何が考察できるかは詳しく書いてありませんが、容易に想像出来るのが現金でビジネスクラスを購入する人よりも、マイルを貯めてビジネスクラスを利用している人のほうが多いのではないか?ということですね。
なぜなら、マイルを貯めることはそれほど難しくありません。特にANAは。
本記事は、ANAマイルを「使う方法」を解説しました。
以下の記事では、ANAマイルを「貯める方法」を解説しています。
そんなに難しいことは書いていないつもりです。誰でも簡単にANAマイルを貯めることができます。
ANAマイルを効果的に貯めるポイントは以下の3点です。
- ANAの飛行機に乗ってフライトマイルを貯める
- クレジットカードのポイントでANAマイルを貯める
- ポイントサイトのハピタスを活用してANAマイルを貯める
ぜひ、合わせて読んでみてください。
- 誰でもできるANAマイルを貯めるおすすめの方法
- ANAの飛行機に乗って貯まるフライトマイルと具体的事例
- クレジットカードでポイントを貯めてANAマイルに交換する
- ポイントサイトのハピタスを活用してANAマイルを貯める
*1:各種キャンペーンの利用による「特典(プレゼント)ANA SKYコイン」は有効期限が異なる場合があります。